時々、早希ちゃんが生まれたときのことを思い出します。
早希ちゃんが生まれて直ぐに医師が私に会いに来ました。
医師は、早希ちゃんはダウン症かもしれないと私に伝えました。
ダウン症の特徴である長い舌、手に猿線があること、耳の上部が内側に折れ曲がっているなど理由を述べました。
今から考えてみると産婦人科の医師、看護師は、多くの新生児を見ています。
当然、1000人に一人の確率といっても多くのダウン症児を見ているはずです。
その経験からある程度、ダウン症であるかどうかは直ぐに分かるのではないかと思います。
医師、看護師は、どんな思いで生まれたばかりのダウン症児を見ているのでしょうか。
生まれた直後、看護師からは「おめでとうございます」と言われますが、どんな思いで言っているのでしょうか。
看護師たちは生まれた子についてどんな会話がされているのでしょうか。
いろいろ知りたいところですが私は、医療側の人間ではないため、実際のところは分かりません。
ダウン症児が生まれることには慣れているだろうから、いつも通り坦々と仕事をしているのかもしれません。
しかし、私たちを担当した医師は、私たちに坦々と早希ちゃんがダウン症であることを述べていました。
まるで機械に言われているような感じでした。
妻はその医師の対応の仕方についていまだに疑問を持っています。