ダウン症を持つ11歳になる早希ちゃんは、今も話しません。
こちらの言っていることは分かっているようで、言った言葉を理解していなければできないような反応があります。
例えば、「学校に行くよ」と話をすると、いつもではありませんが、立ちがあって玄関に向かったりします。
「早希ちゃん、コップを取って」というと、コップをとります。
このような言葉は、理解していますが喋りません。
以前は、少しはいろんな音を出していましたが、今は、ほとんど「こ」など1音しか発せず、不明瞭ながら、たまに言葉を発することがあるようです。
妻は聞いたことがあるといっていますが、私はほとんど聞いたことがありません。
なぜこのようになったのか、振り返ってみると早希ちゃんは言葉を喋る自信を無くしてしまったのではないかと考えています。
言葉が不明瞭のため、何を言っているか分からない、分からないから私たちが反応しない。
そうなると言っても伝わっていないから、次第に喋らなくなる、といった悪循環があったのではないかと考えています。
また私は妻と早希ちゃんはまだ喋れないからと本人の前で言ってしまったのもよくなかったのかもしれません。
恐らく早希ちゃんは、私の言った言葉を理解していたのでしょう。
でも過去は過去で今そう思ってもその時に戻れる訳ではありません。
今後は、早希ちゃんの話を聴いて理解することが必要であると強く思いました。