ダウン症と放射能は関係あるのか?
このことについて述べた論文はきわめて少ないようです。
そもそも、放射線汚染などの事故でも起きない限り、因果関係を分析することは難しいのだろうと思います。
また、確実でない情報は、人々を惑わすことになります。
しかし、ネット上では、根拠がない怪しい情報にあふれており、何が正しいのか混乱するところがあります。
現時点、最も信頼される情報源としては、この論文など数少ないのが現状のようです。
チェルノブイリ原子力発電所事故は、1986年4月26日に旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所で起きた原子力事故です。
最悪のレベル7(深刻な事故)であり、世界の最悪の原発事故です。
この論文は、原発事故があったウクライナの隣の放射能汚染が最もひどかったベラルーシにおけるもので妊婦とその新生児を対象に調査したものです。
論文には、ダウン症についても触れられています。
簡単にまとめると原発事故があった1986年の翌年をピークとしてダウン症児の出産が増加したようです。
ただし、この論文でも述べていますが、因果関係が証明できているわけではないようです。
他にも栄養障害、ホルモン、免疫もあり、それらの要素を取り除かない限り、放射能が原因であるとは言えないようです。
仮定になりますが、原発事故により、一時的に生活環境が悪化し、必要な栄養が取れていないこともあり得ます。
統計データだけ一人歩きするととても危険なものを感じます。
この研究は、事故が起きない限り、データを収集できないことろがあります。(もちろん起きてはいけないことです)
またプライバシーに関するデータであることから、そもそも収集しにくいところがあると思います。
よって、今後も結論は出ていないだろうと私は見ています。
ところで福島第一原発の事故後の先天異常の発症率が全国と同じ傾向だった厚生労働省が発表しています。
朝日新聞記事 先天異常率「全国と同じ」 厚労省、福島の赤ちゃん調査
次の資料の3ページにデータが載っています。