比較することはあまり意味のないことですが、他のダウン症児の成長は、気になる方は多いと思います。
今回は、ダウン症のある11歳になる早希ちゃんが今できること、できないことについて述べたいと思います。
療育手帳上の障害の程度
療育手帳(東京都の愛の手帳)上、障がいの程度は2度(重度)です。
2度は、以下のような状況の場合です。
○知能測定値は知能指数が、おおむね20から34。
○運動は、運動機能がきわめて未発達なため歩行も不十分。
○社会性は、集団的行動がほとんど不可能。
○意思疎通は、わずかで不完全な単語だけのため、意思疎通が不可能。
○身体的健康は、特別の保護が必要。
○基本的生活は、部分的介助と常時の監督又は保護が必要。
早希ちゃんの場合、他の同年代のダウン症児と比べても、成長はかなりマイペースな方です。
コミュニケーション
早希ちゃんは、言葉をしゃべることが出来ません。
「か」とか「じ」とかほとんど1音のみ発します。
たまに「パパ」とか1語レベルは言うこともあります。
以前は、言っていた語も、今は言わなくなったものもあります。
こちらの言っていることは、だいたい分かっているようです。
「お皿を片づけて」、「お風呂に入るよ」というと、その通りにすることがあります。
わざとやらないことが多いですが。
物事の理解
かなり、理解しているようです。
例えば、iPadの操作は、かなり、覚えており、自分でYouTubeのボタンを探して押下し、好きな動画を選ぶこともぶきます。
道路で信号が赤の場合、立ち止まることも理解しています。
一人では外には出せませんが、先頭を歩かせても、ちゃんと方向を間違えずに行先まで歩くこともあります。
記憶力
一度、行ったところは覚えているようです。
例えば、近くに妻の実家がありますが、車で少し離れた道路でも、おじいちゃん、おばあちゃんの家の近くに来ていることが分かるようです。
大好きなアニメも、何度も繰り返してみているものは、ストーリーを記憶しているようです。
心の知能指数
コミュニケーション、物事の理解、記憶力などは、IQ(知能指数)で測ることができますが、IQでは測れないEQ(心の知能指数)はどうでしょうか。
EQとは
自己や他者の感情を知覚し、また自分の感情をコントロールする知能
wikipediaより
早希ちゃんは、EQについて調べたことはありませんが、感情に対してはかなり敏感です。
人が悲しんでいるときや怒っているときは、かなり敏感に反応します。
悲しんでいるときは、一緒に泣いて慰めたりします。
怒っているときは、その怖さで泣いたりします。
とにかく感情には敏感です。
いつもニコニコして人を和ませるところがあります。
決してIQでは測れない能力です。
私は、早希ちゃんの場合、EQ(心の知能指数)は高いのではないかと考えています。
言葉でコミュニケーションをとることができないため、測るすべはありませんが。
私は、人の能力は、IQがすべてではないと思います。
ダウン症児の場合、IQで測ること自体、無理があるのではないかと思っています。
ダウン症児の能力を図る尺度ができればよいと考えています。
DQ(Down Syndrome Intelligence Quotient)という名称が良いでしょう。