ダウン症児の10~30%は、頸椎(首の骨)の合併症である環軸椎(かんじくつい)不安定症となるようです。
これは、第1番目の環椎(かんつい)が、第2番目の軸椎(じくつい)に対して前にずれることで起きます。
環椎とは、頸椎の中で一番上にある部分です。
軸椎は、頸椎の中で上から2番目の部分です。
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第1番目の環椎と第2番目の軸椎は、頭部の回旋運動に大きな役割を持っています。
第1番目の環椎が前にずれるのは、ダウン症児の特徴である弛緩性(柔らかい)ことにあるようです。
環軸椎(かんじくつい)不安定症の症状としては、後頭部などの痛みがあったり、進行すると歩くことが困難になったりします。
日常の生活において運動制限が必要な場合もあります。
ダウン症児が2~3歳のときレントゲン写真を撮り、頸椎検査をすることが勧められています。
頸椎がずれていると将来、前転などすると首の骨が折れることがあることもあるそうなので、2~3歳になったら頸椎検査をした方が良いでしょう。