目次
1.健常者と障がい者が分けられた世界
健常者と障がい者は、分けられた世界に住んでいるのではないでしょうか。
例えば幼児期であれば、健常児は幼稚園、保育園へ行き、障がい児は、療育施設に入ることが多いと思います。
就学期に入ると、健常児は小学校の普通級に進み、障がい児は、特別支援クラスまたは特別支援学校に行きます。
このようにして健常者と障がい者は分けられた世界に住んでいます。
そのため、健常者の世界では障がい者を見かけることがあまりありません。
見かけることがあっても交流はありません。
健常者の世界は、競争の世界です。
勉強、受験、就職、会社は全て競争の世界です。
そのような競争の世界のため、ギスギスしてしまっている人が多いと思います。
電車の中でちょっと肩が触れただけで喧嘩になったり。
一方、障がい者の世界は、競争はありません。
張り合う必要はありません。
平穏な世界です。
2.健常者と障がい者が併存する世界
健常者と障がい者が併存する世界はどうでしょうか。
私たちのダウン症がある早希ちゃんは、3年生まで小学校に通っていました。
1年生のときは、普通級にいました。
普通級の子供たちは、まだ言葉が言えない早希ちゃんを受け入れてくれました。
階段で昇り降りがうまくできない早希ちゃんを見て、他の子は手をつないで昇り降りを手伝ったりしていました。
これは誰も教えていないことです。
自然にそのようになりました。
健常児と同士であれば、張り合ったりしてそのようなことは起きにくいと思いますが、早希ちゃんは競争の世界の住人ではありません。
そういう早希ちゃんを見て人間らしい行動が出たのだと思います。
クラスの健常児の子たちは、視線がとても優しくなったように感じます。
人間性が磨かれているのではないでしょうか。
私は、健常者と障がい者が併存する世界が本当の世界であり、健常者しかいない世界は不自然な世界であると思います。
健常者と障がい者が併存する世界となれば、世の中、ギスギスした感じがなくなり、もっと人間らしくなるのではないでしょうか。