「知的障害者ホーム建設絶対反対」
知的障がい者のためのグループホーム建設予定地の近くでこのような看板が置かれていたそうです。
その地域で暮らす障がい者家族は、深く傷ついたそうです。
反対している人たちの理由は以下の通りです。
- 「他の施設に無断侵入でトラブルになる」
- 「障がい者による事件が起こるかもしれない」
- 「不動産の価値が下がる」 など
その地域の自治体会長が「建設反対依頼」を市に提出しました。
「偏見、差別ではない」と書かれていたそうですが、本音のところはどうなのでしょうか。
大いに疑問があります。
反対側の人たちは偏見、差別的なことは言えないため、「無断侵入によりトラブルになる」などの理屈で反対することが多いようです。
何度も住民説明会を開いたそうですが、結局、住民の理解が得られないということでホーム建設は断念してしまったそうです。
反対住民に屈してしまったのはとても残念なことです。
実は建前では障がい者施設の建設について賛同しても、自分の家の近くに建設されるとなると反対する方が多いように思います。
このような問題はこれからも起きる可能性があります。
しかし、現在、「障害者差別解消法」という法律が出来たため、これからは反対側の人たちも反対はしにくくなるでしょう。
この問題は、保育園反対問題と良く似ています。
保育園建設に反対している人たちは、いろんな理屈で反対してきます。
理由は、知的障がい者施設反対の理由とほとんど同じように見えます。
弱者を地域で支えるという考え方が根付くには時間がかかりそうです。
参考記事 建設断念 障害者差別と看板(上) 反対運動 なぜ“成就”