早希ちゃんは、ダウン症をもっていますが、普段、私たちは、ダウン症児であることは意識していません。
意識していないのは、早希ちゃんは、早希ちゃんとして見ているからです。
「ダウン症児」=「早希ちゃん」ではありません。
ダウン症は、早希ちゃんが持っている特徴の一つにすぎません。
決してダウン症を持っていることを忘れていたり、ダウン症を持っていることを意識的に避けている訳ではありません。
数多くある特徴の一つであり、それらを含めて早希ちゃんであるため、ダウン症児ではなく早希ちゃんなのです。
ご両親にとって生まれて間もない頃は、ダウン症という言葉で頭がいっぱいになると思います。
また、障がい者に接することが少ない方は、障がいというもので頭がいっぱいになると思います。
しかし、長く一緒にいると次第に障がいは、その人の数多くある特徴の一つに過ぎなく、その障がいを含めて個人としてみるようになります。
「ダウン症児」=「早希ちゃん」という考え方をしてしまうと、「ダウン症の早希ちゃん」という言葉になってしまいます。
ダウン症は、早希ちゃんの特徴の一つであるため、「ダウン症のある早希ちゃん」という言い方が正しいでしょう。