それほど遠くない近い未来、ダウン症はなくなってしまうかもしれません。
近年、人為的に遺伝子を切ったり、つなげたりするといった遺伝子操作に関する技術が飛躍的に進歩してきています。
この遺伝子操作の技術により、目の色、髪の色、知力、身体力も変えることが可能と言われています。
具体的には、受精卵の段階で遺伝子操作を行います。
決して遠い将来の話ではありません。
アメリカのベンチャー企業「23アンド・ミー(23andMe)」では、両親の精子、卵子から遺伝子情報を解析して、生まれる子供の目の色、髪の色、がんなどの病気になる確率を予測するシステムの特許が2013年に認められています。
この遺伝予測システムは、現在のところ、運用されているという情報はないようです。
もし、これが可能になる精子、卵子の遺伝情報を検査し、両親が望む遺伝子を持った精子、卵子のみ使い、子供を作ることができるようになります。
これは、今でも実現可能でしょう。
更に遺伝子操作も可能になれば、子供を思うがままにデザインする、まさにデザイナーベビー(designer baby)が可能になってしまいます。
このようなことが行われている未来では、ダウン症はどうなってしまうのでしょうか。
将来、ガンになりやすい、アルツハイマーになりやすい、といった確率が高い遺伝子は除外されるでしょう。
もちろん、ダウン症も対象となります。
このような近未来の子供たちは、美男、美女で大病になることもなく健康で長生きをすることでしょう。
それと引き換えに、生まれつき障がいを持った子供は激減することになります。
ダウン症者は、ほとんどいなくなるかもしれません。
このような世界は、倫理的には認められないでしょう。
しかし、必ず抜け道があり、デザイナーベビーを作ろうとする一部の人々が出てきます。
オリンピックで金メダル受賞者は全てデザイナーベビーということもあるかもしれません。
今は倫理的に認められなくても100年、200年後には今と価値観が異なる人達が多数派を占めているかもしれません。
100年後、200年後は、今とは人そのものが大きく変わっているかもしれません。