日本ダウン症協会の代表理事である玉井 邦夫先生によるとダウン症児は、エピソード記憶に頼って行動することが多いそうです。
エピソード記憶とは、物語のように記憶することです。
関連記事 ダウン症者の記憶の特徴から覚えさせる方法を変えてみる
私たちのダウン症のある早希ちゃんを見ているといつも決まった順序に行動しないと嫌がることが多いように思えます。
必ずこうなる訳ではないと思いますが、その傾向はあると思います。
例えば、夕食は、いつも「おさるのジョージ」または、「ひつじのショーン」の番組を見せないと食事をなかなかしません。
あとママがいないとだめです。
これは、テレビを見る&ママがいる⇒食事するという順序のエピソード記憶に従って行動しているのではないかと思います。
よくダウン症児はこだわりが強いと言われますが、玉井 邦夫先生が言うには、このエピソード記憶に従った行動をしているため、いつもと違う出来事があると混乱するそうです。
頑なに動こうとしないのは、これが原因で頑固に見えるのは、このせいです。
このとき、ダウン症児の頭の中では、エピソード記憶を一生懸命辿ろうしているようです。
また同時に複数のことを行うことも難しいようです。
エピソード記憶に基づく行動は、一つのエピソード記憶でしか行えないためです。
その場合、いったん周りの状況を変えるなどしてエピソード記憶をリセットする必要があるようです。
場所を変えてみるのもリセットになります。