中国のことですが、新型出生前診断(NIPT)ミスにより、健常児1万5人が障がい児とみなされて中絶されたそうです。
2018年9月27日のニュースです。
中国の国家衛生・計画生育委員会による統計では、ダウン症の陽性率は「800人に1人」から「1000人に1人」とされています。
確率で言うと0.125%~0.1%です。
日本における確率と違わない値です。
しかし、新型出生前診断を行っている華大基因科技有限公司(BGI)では、「164人に1人」(0.6%)であったそうです。
中国の基準の約5倍数値です。
BGIでは、2017年末までに新型出生前診断を約280万件実施したそうです。
中国の王徳明氏は、新型出生前診断ミスで陽性とされた1万5人の健常児が障がい児とされて中絶されたと主張しています。
ミスで健常児100人を誤中絶しても、一人の異常胎児をもらさないというのがBGIの方針であると非難しているようです。
新型出生前診断を受ける母親は、年齢的に障がい児を産む可能性が高い方が受けている可能性があるため、一般的なダウン症の出生率よりも高くなるのではないかと思います。
しかし、BGIによるとの染色体異常を発見する率は、次に示す通り、100%ではないことを認めています。
- 13トリソミー 95%以上
- 18トリソミー 85%以上
- 21トリソミー(ダウン症) 70%以上
つまり、新型出生前診断の結果は必ずしも正しくないため、誤って健常児を陽性としてしまう可能性を認めているということです。
この華大基因科技有限公司(BGI)は、日本にも進出しているそうです。
新型出生前診断は、まだ100%正しい結果を出せる訳ではないため、それを理解した上で受診した方がよさそうです。