以前、下記の記事においてダウン症児の出産週数および体重についてアンケートを行いましたが、ある程度、データが収集できましたので分析結果について公開いたします。
統計に関する情報も載せました。
※文字はグレー色にしましたので統計に詳しくない方は飛ばしてください。
目次
1.出産週数
出産週数のデータ分析結果です。
有効サンプル数は、73件です。
データをグラフ(ヒストグラム)で図式化すると37週あたりを頂点とするやや左右対称の左右対称の釣鐘型の山の形状となりました。(黄色の棒グラフ)
(赤色の曲線は、正規分布の曲線)
統計分析すると下記の通りとなります。(統計に詳しい人用です)
- 平均値 37.63014週
- 標準偏差 1.940123
- 分布の形状:正規分布(コルモゴロフ・スミルノフ検定 p値=0.1153)
出産週数の平均が37.6週というのは、ある研究者による37週とほぼ同じです。
(出産週数の幅が1週単位と荒いため、参考程度に考えた方が良いと思います)
2.出産時の体重
出産時の体重のデータ分析結果です。
有効サンプル数は、73件です。
データをグラフ(ヒストグラム)で図式化すると2700gあたりを頂点とするやや左右対称の左右対称の釣鐘型の山の形状となりました。(黄色の棒グラフ)
(赤色の曲線は、正規分布の曲線)
統計分析すると下記の通りとなります。(統計に詳しい人用です)
- 平均値 2704.795g
- 標準偏差 394.0675
- 分布の形状:正規分布(コルモゴロフ・スミルノフ検定 p値=0.1655)
出産時の体重の平均が2704.8gです。
出産週数が37週のみのデータで体重の平均値を算出すると2555.263gとなりました。
ある研究による2600gよりやや少ない結果となりました。
(体重の幅が100g単位と荒いため、参考程度に考えた方が良いと思います)
3.出産週数と体重の関係
出産週数と体重の関係を表したグラフ(散布図)です。
有効サンプル数は、69件です。
データをグラフ(散布図)で図式化するとプロットされたデータ(〇印)のばらつきが大きいですが、傾向的には右肩あがりのように見えます。
(赤色の直線は、回帰分析で算出した直線)
回帰分析という統計的な手法で分析すると下記の通りとなります。(統計に詳しい人用です)
- 計算式 体重 = 80.48×出産週数 - 319.42
- 決定係数=0.1735(かなり悪いです)
- 出産週数の係数 標準誤差=21.62 P値=0.000411(係数の精度はかなり高い)
- 切片 標準誤差=815.07 P値=0.696400(切片の精度はかなり悪い)
出産時の体重の平均が2704.8gというのは、ある研究者による2600gより多い結果となりました。
ちなみに回帰分析で算出した計算式で37週(ダウン症児の平均出産週数)の体重を計算すると
80.48×37週 - 319.42 = 2658.34g
となります。
結論
出産する週数は、平均40週と言われています。
今回、アンケートで収集したデータでは、平均37週という結果でした。
妊娠22週0日~妊娠36週6日が早産なので37週は早産ではありませんが早い出産です。
あくまで参考として見てほしいですが、ダウン症児の場合、健常児よりも早く生まれると言えます。