今はあまりしなくなりましたが、ダウン症のある早希ちゃんは、以前、物を隠すことがよくありました。
なくなったものは、コップだったり、服だったり。
神隠しのようにものが無くなり、ある日、突然、早希ちゃんがどこからか無くなった物をもってきます。
どこか秘密の隠し場所があるようです。
最近は、特に親近感が沸いた人に対して足を向けたり、わざと物を投げたりします。
とても可愛いレベルの悪戯なので誰も怒りません。
悪戯が過ぎると問題行動となります。
行動には必ず理由があります。
なぜ問題行動を起こすのでしょうか。
問題行動の理由の一つに「自分に注目して欲しい」、「もっと構って欲しい」というものがあります。
また問題行動によって自分が優位に立てます。
今まで親の言いなりになっていた自分が親を動かすのです。
これがとても愉快に感じるのでしょう。
と考えた場合、問題行動を減らすためには、子どもが優越感を覚えて愉快に思うことを増やせば良いのではないでしょうか。
家では、例えば早希ちゃんのしぐさのモノマネをしたりします。
例えば、早希ちゃんが手を頭に乗せると私たちも早希ちゃんのマネをして頭に手を乗せます。
ほっぺに手をやると私たちもほっぺに手をやります。
このようなことをすると早希ちゃんはとても喜びます。
両親を自分が動かしているのですから。
これだけで問題行動が減る訳ではないと思いますが、このような優越感を与える何かを増やせば、問題行動は減るのではないでしょうか。