私たちのダウン症のある早希ちゃんが生まれた時のことです。
医師からダウン症の可能性があることを伝えられました。
その時の医師は、人間味がない機械としゃべっているような感じでした。
医師は目線を落とし私たちを見ていませんでした。
そして言います。
「かならず出来るようになりますから」
私たちが求めていることは、慰めではありません。
「かならず出来るようになりますから」は気休めの言葉と私たちは受け取りました。
ダウン症と言われた時のショックは、時間が経てば受け入れていくものと思います。
ダウン症と知った時、とても不安に陥ります。
この先、この子はどうなるのだろうか。
私たちは何をすればよいのだろうか。
そういう不安でいっぱいになります。
だから医師に求めたいのは、私たちが不安に思っている将来についての情報です。
もしかしたらカウンセラーの仕事かもしれません。
でも私は、医師というものは病気を見るだけでなくカウンセラーのような対応も必要であると思います。
ダウン症であることを知った親には何が必要かを考えて欲しいです。
相手の話を聞いてあげて欲しいです。
相手が言っていることを全て受け止めて欲しいです。
そして絶対、言ってはいけないのが「頑張ってください」という言葉です。
ダウン症のことでかなり悩んでいます。
もう頑張れないくらい頑張っているのです。
それ以上、頑張れと言われるとかなり辛いと思います。
医師は、親が知りたい情報を提供してあげることも必要です。
例えば、児童の支援体制です。
ダウン症親の会などの情報も教えられると良いと思います。
障がい児を支援する保健センター、市役所についても教えられると良いでしょう。
もし、病気になってもこれくらいの確率で治るなどの情報も欲しいところです。
療育や特別児童扶養手当などの情報も教えてもらわないと私たちは分かりません。
将来、大人になったとき作業所に通ったり、就職できる場合もあるなども教えられると良いでしょう。
このような情報を提供することで将来の不安は緩和されるのではないでしょうか。