ダウン症児がいらっしゃるご両親の中には、幼稚園や小学校の普通級に通わせたいと考えている方が多いと思います。
通わせた場合、周りからどのように思われるのか心配な方もいると思います。
一番、心配な事は「ダウン症児は普通級で問題行動を起こす?迷惑なの?」ではないでしょうか?
このことについて私の考え方を述べたいと思います。
目次
1.なぜ普通級に入れたいのか?
なぜ普通級に入れたいかは、人それぞれだと思います。
私たちのダウン症のある早希ちゃんを幼稚園、小学校の普通級に入れたのは、次の2点からです。
- ①健常児が一番の見本であり、健常児を見本とすることでより成長出来ると考えたから。
- ②当たり前に健常児がいて障がい児がいるような環境で育てたいから。
実際、どうだったかというと
①については、先生の言っている言葉が良く理解していなくても、先生に言われたことを周りの健常児のマネをして出来るようになりました。
②については、先生の指導が良かったのか、クラスの子ととても仲良くなりました。
私たちの早希ちゃんはクラスに溶け込んでいました。
知的障がいの軽い子供や無い子供は、勉強面で付いていけると考えて普通級に入れたいと考えるかも知れません。
2.ネット上で見かけるダウン症児に対する周りの見方?
ネット上では、数はあまり多くはありませんが普通級に入れるダウン症児について次のようなコメントを見かけます。
- 騒いで授業が中断する
- 怪我をさせられた
- 障がい児を普通の学校や幼稚園に入れるのは親のエゴ
- 自分の子さえよければそれで良いのか?
- 自分たち(健常児)の勉強が遅れる
このようなコメントを見てしまうと幼稚園、小学校の普通級に入れることが心配になってしまうのではないでしょうか。
3.本当に問題行動を起こすのか?迷惑をかけているのか?
「騒いで授業が中断する」、「怪我をさせられた」
結論から述べるとダウン症児は比較的、穏やかな方でむしろ健常児よりも温厚です。
そのため、先にあげた問題行動は基本的には起こしません。
もし、起こすとしたら何かしら理由があるはずです。
例えば、いじめを受けているなど。
むしろその理由を明らかにして取り除く必要があります。
「親のエゴ」、「自分の子さえよければそれで良いのか?」
「親のエゴ」、「自分の子さえ良ければ良いのか?」という点についてですが、健常児にもメリットがあります。
障がい児に対する理解が深まるという倫理的な側面でのメリットもあります。
また、世の中、インクルージョン教育の方向に徐々に向かっています。
インクルージョン教育とは、障がい児童が小学校、中学校の間、大半の時間を普通級で教育を受けられるようにする教育形態です。
自分たち(健常児)の勉強が遅れる
健常児の中にも勉強が遅れている子もいます。
ダウン症児だからと言って勉強の妨げになっているとは思えません。
基本的にダウン症児は問題行動を起こさないため、勉強の妨げになることはありません。
結局は
恐らくネット上に書かれている方は、ダウン症児のことをよく知らないため、先入観から書かれているのだと思います。
ちなみに私たちの早希ちゃんの場合、ネットで書かれているようなことは一度も言われたことがありません。
世の中、良識のある大人がほとんどです。
あまり気にする必要はないと思います。
4.大切なこと
ネット上で書かれている方もいましたが、何か問題行動があったら、健常児を叱ることと同じように叱ってもらえばよいと思います。
『社会のルールを他の子よりも時間をかけて覚えます。
親が知らないところでルールを破ることがあれば、見ぬ振りはせずきっちり叱ってください。
もし、よいことをすれば誉めてやってください。
地域の皆さんにご迷惑をかける大人にならないよう、他の地域の子どもと同様に、皆さんで一緒に育ててください。
その為に、障害の特性を知ってください。』引用 知恵袋
知恵袋から引用しましたが、この方の回答が素晴らしいです。
また、周りの方の理解が必要であることは確かです。
ダウン症児のご両親がいくら正しいと考えていても、周りの方の理解がないとうまくいきません。
周りの方の理解を求めていく姿勢も大切です。