目次
差別の例
差別とは何でしょうか。
以前、ネット上で見つけた差別に関する記事です。
母親がダウン症のある息子と共によく行くレストランに食事に行ったときのことです。
二人がテーブルに着くと、隣のテーブルにいた他の家族が別のテーブルに移動してそうです。
母親は気にも留めていませんでしたが、その後に移動した家族らが次のように言ったそうです。
障がいを持つ子どもなんか連れてくるな。障がい者はどこか特別な場所にいるべきなんだ。
引用 「障がい者は よそへ行け」ダウン症の子を差別した客への店員の対応が男前!
これは、明らかに差別です。
なお、この事態にレストランの従業員は、その差別発言をした家族に「本日はお客様にサービスすることはできません」と言って断ったそうです。(とても勇気ある行動です)
区別の例
では、区別とは何でしょうか。
例えば、私たちの早希ちゃんは、現在、特別支援学校に通っています。
知的障がいがあり、小学校の授業にはついていけないためです。
知的障がいの程度で、学校を小学校と特別支援学校に分けることは、差別ではなく区別です。
なお親が望めば小学校に入れます。(教育委員会と交渉する必要がありますが)
差別と区別の意味は
「差別」と「区別」、なんとなく使っていますが、分かるようで分かりにくいところがあります。
辞書では次のように説明しています。
【差別】
特定の個人や集団に対して正当な理由もなく生活全般にかかわる不利益を強制する行為をさす。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
【区別】
事象の間にある差異を識別 し,認定すること。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
差別と区別、大きな違いは、差別は「正当な理由もなく不利益を強制する行為」であることです。
これが差別と区別の違いとなっています。
例えば、母親とダウン症のある息子がレストランで「障がい者はよそへ行け」と言われた例ですが、障がい者がレストランを利用できない正当な理由はありません。
そのため、この例は明らかに差別にあたります。
一方、知的障がいがあるため、小学校ではなく特別支援学校に通うということはどうでしょうか。
知的障がいがあるから特別支援学校に通うということは、正当な理由となります。
よってこちらは、区別にあたります。
ともすれば差別と区別を間違って主張している事例も見かけます。
差別と区別の違いは、差別は「正当な理由もなく不利益を強制する行為」であると考えると理解しやすいと思います。