簡単に言うとダウン症の原因は、染色体が分裂する際、エラーが起きるためです。
少し詳しく説明します。
染色体は、2本ずつあります。
父親の染色体2本、母親の染色体2本の遺伝子が組み替えられて、それぞれ2本のうち一本ずつが子どもの遺伝子になります。
この2本の染色体を1本にすることを減数分裂と言います。
減数分裂がうまくいかない場合、ダウン症のような染色体が3本になる訳です。
この減数分裂は、父親由来の染色体と母親由来の染色体の両方で行われるため、ダウン症のような染色体が3本となる原因は、父親、母親双方にあり得ることになります。
しかし、実際は、ダウン症の95%は母親に原因があり、父親に原因がある場合は、5%と偏りがあります。
なぜでしょうか。
精子も卵子も始原生殖細胞からできます。
女性の場合、始原生殖細胞から卵子のもとになる卵母細胞は、胎児の間に全て作られてしまいます。
そして思春期になるまで停止した状態になります。
この停止している期間が長いと減数分裂がうまくいかない確率が高くなると考えられます。
一方、男性の場合、精子のもとになる精母細胞は、思春期になってから初めて作られます。
つまり、卵子よりも精子の方が比較的新しいことになります。
この違いがダウン症の原因が女性に多い理由と考えられます。
女性の方が確率が高いからといって女性のせいだけにしてはいけません。
子どもを育てる責任は、法的にも父親、母親双方にあります。
また遺伝子は、父親、母親の遺伝子を半分ずつ引き継いでいます。
両親の子供なので責任をもって育てる必要があります。
愛情をもって育てたいところです。