ダウン症を持った子供の療育をしていると次のようなことを考えてしまいがちです。
- この子は、幸せになれるのだろうか。
- この子の成長が遅いのは、療育が足りないからなのだろうか。
- 他の子よりも成長が遅い気がする。
- 一生懸命、療育しているのに少しも成長しない、疲れてしまった。
考えれば考えるほど悩みが深くなってしまいます。
私たちのダウン症を持った早希ちゃんも療育を行えば、成長するだろうと思っていましたが、いまだに言葉は言えません。
特に早希ちゃんが小学校低学年の頃まで悩んでいました。
今でもダウン症児の集まりがあると同学年で言葉が言えていないのは早希ちゃんだけのように見えます。
「言葉を言う」という点で言ったら、成長していないように見えるでしょう。
でも、ブログでも何度か紹介しましたが、早希ちゃんはiPadのアプリを使ってコミュニケーションが取れるようになりました。
関連記事 早希ちゃんとのコミュニケーションが少し進歩!iPadで!
これは、アプリに登録されている「絵カード」を押して単語を発するというシンプルなものです。
最初は、単語だけでしたが、最近は、「パパ+クレヨンしんちゃん」のように「パパ、クレヨンしんちゃん観たい」とアピールできるようになりました。
アプリに登録されている多くの絵から自分の意思を伝えるための絵を正確に選んでいます。
iPadも自分で操作しています。
今まで言葉だけにとらわれてしまい、こういう能力があることに気付いていませんでした。
とても凄いことです。
これも一つの成長ではないでしょうか。
健常児と同じようになることだけが成長ではありません。
健常児とは別な成長もあると思います。
お子さんを観察してみてください。
今まで気づかなかった能力を見つけるかもしれません。