ダウン症児(障がい児)がいる場合、「きょうだい」への影響があることが最近、クローズアップされています。
ダウン症児にばかり、目が行ってしまいますが、実は、「きょうだい」も悩み、苦しんでいるのです。
今回の記事では、早希ちゃんのお兄ちゃんの場合について述べたいと思います。
少し、他の方とは状況が異なるかもしれません。
二人に対する私たちの接し方です。
とかくダウン症児の場合、「きょうだい」よりもダウン症児にばかり、目が行ってしまい、「きょうだい」が疎かになってしまいがちです。
そのため、「きょうだい」は、両親の愛情がダウン症児にばかり行ってしまうと考えるようになります。
早希ちゃんのお兄ちゃんの場合はどうでしょうか。
以前、次のようなことを妻がお兄ちゃんに言ったことがあります。
「妹の早希ちゃんばかり褒めて渓は不公平と感じたことはない?」
お兄ちゃんは、「ないよ」と答えました。
「なんで?」と聞くと
お兄ちゃんは、「早希ちゃんは、他の子にはないものを背負ってるから」と言いました。
想像していなかった言葉にとてもびっくりしました。
お兄ちゃんは、自分なりに理解していたのだと思います。
そして納得していたのでしょう。
お兄ちゃんと早希ちゃんは、小さい頃から仲良しでした。
いつも一緒です。
早希ちゃんは、とてもお兄ちゃんを慕っています。
以前、お兄ちゃんが早希ちゃんを紹介する際、
「早希ちゃんは僕の妹です、可愛いでしょ!」
と言ったことがあります。
本当に妹を可愛がっています。
これらは、私たちの育て方には関係なく、お兄ちゃんの性格なのだろうと思います。
とにかく競争心がなく、そのためか人に嫉妬することもありません。
競争心がないのは、妹との関係でプラスに働いていますが、スポーツの世界では、マイナスです。
競争心がないため、同じ部活動のメンバーに負けたくないという競争心が薄いところがあります。
もし、お兄ちゃんに競争心があったら、早希ちゃんに嫉妬していたかもしれません。
私たち、両親は、子供の性格を理解した上で接し方を考える必要がありそうです。
嫉妬しているようでしたら、たまには、子供に両親を独占させる時間を作ってあげることも必要でしょう。
「きょうだい」が疎かにならないようにししないと、将来、反動がくる可能性があるため、注意が必要です。