先日、ある施設を見学した際、サヴァン症候群の方がいらっしゃいました。
サヴァン症候群とは、知的障がいを持ちつつ、ある分野では、大変優れた能力を発揮する人たちの症候群です。
ギリスの医師であるジョン・ランドン・ダウンが1887年、「ローマ帝国衰亡史」という書籍を1度読んだだけで全てを記憶し、更に書籍を見ないで全て逆から読み上げたという特異な記憶力を持つ男性について報告したことから知られるようになりました。
サヴァン症候群の方としては米国のキム・ピークさん(1951年 - 2009年)は有名です。
彼は、9000冊以上の書籍を暗記していたそうです。
テレビでも良く出演されていましたが、ある人が自分の生年月日を言うと、即答でその日の曜日を正確に答えていました。
彼のこの類稀な能力はキムピュータと呼ばれていました。
どのような頭脳の構造でこのようなことが出来るのか今も謎です。
ところでキム・ピークさんをモデルとした映画「レインマン」があります。
自由に生きる青年(トム・クルーズ)と、サヴァン症候群の兄(ダスティン・ホフマン)との交流を描いた映画です。
映画の中でサヴァン症候群の兄がメイドが床に落とした爪楊枝の数、246本を一瞬で数えます。
驚異的な能力です。
ところである施設にいたサヴァン症候群の方ですが、以前は、郵便物の仕分けをしていたそうですが、郵便物に書かれた住所を覚えてしまい、お手紙を出すようになったため、仕分けの仕事はさせないようにしたそうです。