ネガティブな思考とは、否定する、消極的になる、悲観的になるなど物事を悪い方向に考えてしまうことです。
待ちに待ったわが子が生まれ、わが子に対する期待が膨らみます。
とんな子に育つのか、将来はどんな子になって欲しいのか、いろいろ想像します。
しかし、医師からの言葉で一瞬でその期待が消し去ります。
絶望感。
ただ絶望感です。
ダウン症と分かった瞬間から冷静でいられる人はほとんどいないでしょう。
その瞬間からネガティブな思考に陥ります。
それが誰もが経験することです。
そもそも、なぜネガティブな思考に陥りるのでしょうか。
客観的に考えてみたいと思います。
客観的に考えることでネガティブな思考から脱するヒントがあるかもしれません。
人はなぜネガティブな思考になるのか
私自身、ネガティブな思考は悪いことではないと思います。
ネガティブな思考とは、簡単に言うと「将来、こうなったらどうしよう」と悩むことです。
「将来、こうなったらどうしよう」と事前に考えることで、将来起きる良くないことを回避するための本能であると私は思います。
リスク管理そのものです。
リスクに対する対応方法には、次の4種類があります。
- ①リスクの回避 そもそもリスクを発生させないように事前に対策を打つこと
- ②リスクの低減 リスク発生の可能性を下げる対策を打つこと
- ③リスク転嫁 リスクを自分の外に切り離してしまうこと
- ④リスク保有 リスクを受け入れること
それぞれダウン症育児に例えてみると主にはリスクの回避、低減、保有になると思います。
(リスクの転嫁は基本的にはあり得ません)
①リスクの回避・低減
知的障がいの程度を軽減させるために早期療育に取り組むことになります。
②リスク保有
はじめから全てを受け入れる必要はありませんが、今の状況を受け入れた上でリスクの回避・低減に取り組むのが良いと思います。
よって将来の不安を取り除くために、今から何ができるのかを考えることでネガティブな思考から脱することができるのだと思います。
もう一度言うとネガティブな思考は悪いことではありません。
人間が将来の危険を回避するための本能です。