面と向かっては言われたことはありませんが、ダウン症児(障がい児)のことを可愛そうと思っている人は多いと思います。
存在を否定するよりはましかもしれませんが、好ましい言い方ではありません。
可哀想とは、弱い立場の人に対して同情し、救いたいと思う気持ちであると辞書には書かれています。
この弱い立場という考え方に違和感があります。
弱い立場というレッテルを貼られることに違和感があるからでしょうか。
もしかしたら、障がいのある人は弱い立場とは考えていないかもしれません。
弱い立場という見方は、下手をすれば差別にあたる可能性があります。
アメリカでは、障がい者のことを弱者とは言わないそうです。
障がい者のことは、disabled peopleとは言わず、people with disabilities(障がいを持つ人)と言います。
言葉からも日本人とは意識が違うようです。
ちなみに障がい児は、disabled childrenとは言わず、children with special needs(特別なニーズを持った子供)と言います。
人が中心であり、障がいは、持っているものという付属的なニュアンスです。
日本語の障がい者という言葉は、障がい=人であり、付属的なものではなく、人自体が障がいという意味になってしまいます。
これはおかしいですね。
そう考えると言葉は重要です。
言葉によって意識が作られるといっても過言ではないと思います。
さて「可哀想と言わないで」についてですが、どういえばよいのでしょうか。
普通に接すればよいのだと思います。
弱者と見ないことです。