出生前診断を扱ったコウノドリ10話、11話についてです。
- 10話「コウノドリ10話 出生前診断 家族を作るということ」
- 11話「チームが起こす最後の奇跡 それぞれの進む未来」
10話「コウノドリ10話 出生前診断 家族を作るということ」は、次の記事にも書きましたが、出生前診断で揺れ動く家族、医師の葛藤について描かれていました。
出生前診断に関する様々な問題を一般の方にも分かるようにドラマの流れに乗せてうまく伝えていたと思います。
このドラマで伝えたかったことは何なのでしょうか。
以下は鴻鳥医師の言った言葉です。
出生前診断の命の選別だけが注目されて、その他の事が置き去りになっている。
子供は、それぞれの事情の上に命が生まれてくる。
育てていくのは家族。
診断で中絶を選択する家族もいる。
悩みに悩んでその選択をする。
そして検査を受けた人、受けなかった人、赤ちゃんを産んだ人、産まなかった人、どの選択も間違っていないと言っています。
これがこの10話で伝えたかったことなのでしょう。
ドラマには、2つの家族が出てきます。
一つの家族は中絶する選択をし、もう一つの家族は生む選択をします。
出生前診断で悩んでいる人がどうやって結論に至り、その過程と葛藤を通してどの選択も間違っていないと伝えたかったのだと思います。
この考え方には賛否両論があるかもしれません。
しかし、どちらの結論を出した方も悩みに悩んだ結果であり、医師も悩みながらも両方の結論に寄り添っていきたいと言っています。
またネット上では、ダウン症児の可愛らしさが表現されていないという意見もありました。
確かにダウン症児の登場はあまり多くはありません。
しかし、このドラマは出生前診断で悩んでいる家族の目線で描かれています。
その家族がダウン症児の可愛らしさを理解するには、生まれた後も描く必要があります。
ダウン症児の可愛らしさに若干触れているとしたらダウン症児の先輩ママさんとしての奥山佳恵さんと子供の登場でしょう。
そして11話「チームが起こす最後の奇跡 それぞれの進む未来」では、ダウン症児を生む選択をした夫婦が、ダウン症児たちがいる施設を訪れるシーンがあります。
ここで母親はダウン症児を理解し始めます。
前向きになろうという母親の気持ちが伝わってきます。
出生前診断を扱ったドラマとしては良く描かれていると思います。
最後に
コウノドリ10話、11話は、出生前診断を考える上で良い教材になります。
まだ見ていない方は、是非、再放送などで見て欲しいと思います。