「ダウン症のこころ」は、同成社から出版されている書籍です。
著者は、日本で唯一のダウン症専門医療機関「愛児クリニック」の院長、飯沼和三 先生です。
次の書籍を書かれているため、知っている方は多いと思います。
早希ちゃんもお世話になっています。
先日、妻が飯沼 先生から直接、購入しました。
この「ダウン症のこころ」ですが、「こころ」とは、ダウン症を持っている人の「こころ」、まわりの人たちの「こころ」などいろんな「こころ」を表しているそうです。
直接、飯沼 先生から聞きました。
目次は次通りです。
- 第1章 教育の認識
- 第2章 療育が必要なわけ
- 第3章 早期療育の柱は歩行機能
- 第4章 知能と発達
- 第5章 つきまとう差別と偏見
- 第6章 成人のイメージ
- 第7章 誤解される退行
- 第8章 性教育について
- 第9章 情報の鎖国、日本
- 第10章 生活編
- 第11章 ダウン症の重度障害
この書籍の冒頭には、次の言葉が書かれています。
人は、自分を幸福にする権利を持っている
人は、他人を不幸にする権利を持っていない
権利の行使は万能ではない
この認識に至り、人格が成る
(ダウン症児の教育要諦)
この言葉は、障がい者差別に対する答えだと思います。
差別する権利など誰も持っていないということです。
この書籍は、まだ読み始めたばかりなので、まだ全体の書評はできませんが、普段、日ごろから飯沼 先生がおっしゃっていることが書かれています。
飯沼 先生は、教育の大切さをいつも述べています。
冒頭では、発達テストで健常児よりも優れた結果を出したダウン症児の話が出てきます。
このようなダウン症児は、たまに報告されているようです。
ところがこのダウン症児については、地元の教育委員会が特別支援学校相当と判断されたそうです。
一回も面談はなかったそうです。
このようなことが、以前から教育の現場であったようです。
この話は、飯沼 先生が何回も来て言いますが、その都度、憤りをもってお話されていました。
このような冒頭から始まりますが、飯沼 先生のダウン症に関する知見が詰まった書籍です。
興味のある方は、是非、読んでみてください。