ダウン症は、21番目の染色体が通常2本のところ、1本多い3本となっていることで起きる先天性の疾患です。
21番目の染色体が3本あることによって遺伝情報が過剰となり、次のような様々な合併症を引き起こします。
- 知的障害
- 心臓疾患
- 呼吸器疾患
- 消化器疾患
- など
ダウン症は、染色体異常のため、残念ながら現在、染色体自体に変更を加えるような治療方法が確立されていません。
心臓疾患や呼吸器疾患などの合併症に対する治療は現在行えます。
ただし、研究段階ではありますが生まれてくる前に21番目の1本多い染色体の機能を停止させて、合併症を引き起こさないようにする方法が研究されているようです。
この方法はダウン症自体を治療する訳ではありません。
また、いったん体が形成されてしまった、生まれてきたダウン症児の治療にも使えないのではないかと思います。
あくまで生まれる前に行うことで効果を発揮する方法のようです。
とはいっても画期的な研究であると言えます。
もしかしたら10年後くらいには実現しているかも知れませんね。
また、実用化にあたり、ダウン症者を否定するようなことにはならないよう倫理的な議論も必要かも知れません。