目次
1.特別支援学級とは
特別支援学級とは、知的障害者、肢体不自由者、身体虚弱者、弱視者、難聴者、その他障害のある者を対象に小学校、中学校に設置された少人数の学級のことです。
法律上は、高校にも特別支援学校が設置できますが、現時点で設置している高校はないようです。
第八十一条 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校においては、次項各号のいずれかに該当する幼児、児童及び生徒その他教育上特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対し、文部科学大臣の定めるところにより、障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うものとする。
○2 小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校には、次の各号のいずれかに該当する児童及び生徒のために、特別支援学級を置くことができる。
一 知的障害者
二 肢体不自由者
三 身体虚弱者
四 弱視者
五 難聴者
六 その他障害のある者で、特別支援学級において教育を行うことが適当なもの
○3 前項に規定する学校においては、疾病により療養中の児童及び生徒に対して、特別支援学級を設け、又は教員を派遣して、教育を行うことができる。
2.特別支援学校とは
特別支援学校では、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者に対して幼稚園、小学校、高等学校に準じた教育を行っています。
さらに障害による学習の困難さ、生活の困難さを克服し、自立できるような技能を身に着けることが出来ます。
特別支援学校は、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的とすること。
こうやって見ると法律上、特別支援学級と特別支援学校の違いはよくわかりません。
3.特別支援学級と特別支援学校のどちらが良い?
私たちの早希ちゃんは、小学校の普通級・特別支援学級と特別支援学校の3つに在席していました。
(小学校1年(普通級)→小学校2、3年生(支援学級)→特別支援学校4年生)
その経験から、特別支援学級と特別支援学校の違いについて下記の表に整理してみました。
区分 | 特別支援級 | 特別支援学校 |
先生の教育は? | 知的障がいが重い場合△本来は普通級の生徒に教えるための教育を受けた先生のため、必ずしも障がい児教育に精通しているとは限らない。そのため適切な教育が受けられるかどうかは先生次第。
知的障がいが軽い場合○普通級に近い教育が受けられる。 |
○もともと特別支援学校の先生になるための教育を受けている方が多いため、障がい児教育に精通している。そのため、安心して預けられる。 |
一人ひとりのニーズに合わせた教育は受けられるか? | 知的障がいが重い場合×どうしても知的障がいの程度が軽い子に合わせた教育となる傾向があるため、知的障がい児のニーズにはこたえにくいところがある。
知的障がいが軽い場合△普通級に近い教育が受けられる。(ニーズとシーズ(※)が一致している) ※先生が提供する教育サービス |
○一人ひとりの障がいに応じたニーズに対応した教育が受けられる。 |
健常児との接点は? | ○△健常児が学ぶ普通級と特別支援学校は同じ校舎内にあるが、接点はあまりなく壁がある可能性がある。(学校による) | ×基本的に学校に通う生徒は、障がい者のみであるため、健常児との接点はない。副籍(※)制度を使うと健常児との接点は出来るが、あまり使われるケースは少ない。 |
※副籍制度については次の記事を参照して下さい。
特別支援学級か特別支援学校のどちらが良いかは、以下の3つのどれに重きを置くかによって選ばれると良いと思います。
- 学校の先生の教育に求めるものは何か
- 一人ひとりのニーズに合わせた教育が受けられるか?
- 健常児との接点は?
私たちの早希ちゃんの場合ですが、小学校1年生の時に普通級にだったことが良かったと思います。
(普通級にいったということは、知的障がいの程度は軽いと思われがちですが重い方です。言葉はいまだに喋ることはできません(現在4年生))
健常児のお友達が出来たため、特別支援級にいっても早希ちゃんのことを覚えていてくれて、廊下ですれ違っても声を掛けてくれました。
また特別支援学校にいってからも、副籍制度を使って元の小学校に行った際、健常児のお友達と一緒に遊んでいました。
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答えは一つでありません。
個々の子供によって異なります。
子供にとって何が一番良いかで考えられるのが良いと思います。