ダウン症の原因は、卵子の染色体の減数分裂という過程の中で起きますが、最新の研究発表では、染色体の分裂のミスは、あるタンパク質や酵素の量に関連しているそうです。
となると、もしかしたら将来的にタンパク質や酵素を制御できる薬が登場するかも知れません。
もし、そのようなダウン症を予防する薬があったら使うでしょうか?
現在は、出生前診断により、ダウン症と分かった場合、中絶という命の選別の問題が発生しますが、薬の場合、命の選別は発生しません。
以前、ダウン症の合併症のうち、知的障がいを改善させる化合物「アルジャーノン」について記事を書きましたが、この化合物は、根本的にダウン症を治してしまうものではありません。
記事 ダウン症は治せる病気になるのか?ダウン症改善の化合物について
上記の薬は、そもそもダウン症を発生させる原因を取り除くため、ダウン症を予防するものとなります。
私の推測ですが、もしこのような薬が登場した場合、ほとんどの人は使用すると思われます。
その一方で、ダウン症者の方にとっては、自分たちの存在を否定するものと捉えられる可能性があります。
そのため、薬が実現できたとしても、実際の使用できるまでにはさまざまな議論が必要となるでしょう。
このようなことは、決して遠い将来のことではないと思います。
もしかしたら10年以内にも、実現する可能性があります。